Earls CourtとCamdenのレコード探し

Joe Davisの住所を手に入れたのはいいものの、肝心の僕にはまだ“家”がなかった。
さて、どうしたものか。ポケットには地球の歩き方。くまなくページをめくると、ありました、不動産関連の記事。これだ…!

早速、掲載されていた物件を片っ端からチェックし、電話や訪問で話を聞いてみる。
「なかなか条件に見合うものはないな…」と思いながらも、いろいろ親切に教えてもらううちに、なんとEarls Courtに条件にぴったりの部屋を発見。

ギリギリZone1。ロンドン中心地に近く、地下鉄は全部つながっている。交通の便も良し、予算もギリギリセーフ。
「よし!ここに決めた!!」
心の中でポケモンのサトシばりに拳を握る僕。

実際に部屋を見に行くと、シャワーもトイレも共同だけど、十分に住める広さだ。
ここが…僕の城だ!
思わず深呼吸。窓から差し込む光が、僕の新生活を祝福してくれているようだ。

城は決まった。Joe Davisのオフィスの住所も手に入った。
でも、約束の日まではまだ少し時間がある。

ロンドンといえば、マーケットでしょう!
ということで、まずはCamdenに向かうことにした。
ここには、昼間でも熱気あふれる音楽の現場がある。SNOWBOYがレジデンツを務める、ナイトクラブの名門JAZZ CAFEもこのエリアにある。

マーケットを散策しながら、ジャズカフェも見てみよう。そう思い、ワクワクしながら電車に乗り込む。
Camdenに到着し、マーケットの雑踏を抜けてジャズカフェに近づくと…

そこには、なんと!
黒人のレコード売りが出現!
ディープな香り、歴史の匂い、そしてアナログ盤特有のワクワク感…これは、もう香ばしい以外の何ものでもない。いや、香ばしいに決まってる。

胸が高鳴る。手を伸ばすだけで、ここにはレコードの宝が眠っている気がする。
僕は早速、片っ端からDig(レコード探し)を開始した。

「ああ、これがロンドンだ…!」
目の前に広がるカルチャーと音楽の渦に、思わず笑みがこぼれる。

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